大分ブログ

イエシロアリの生態

おはようございます。
木曜日担当の原口明男です。

最近コロナが落ち着いてきました。
さらに感染者が減るように頑張って行きましょう。

シロアリは、名前に「アリ」と入っていますが、アリの仲間ではありません。
実はゴキブリを先祖とした原始的な昆虫で、
昆虫学から見るとシロアリ目に属するアリとはまったく別の種類の昆虫です。
その種類も豊富で、
世界の熱帯・亜熱帯地域から温帯地域にかけて実に2,900種類以上のシロアリが生息するといわれています。
このうち日本で見かけることができるのは23種類。
大半は枯れた木材や落ち葉などを食物とし、
森林再生に大きな役割を果たす益虫としての働きが大きいといわれています。
ただし、この中で人間の住まいに大きな被害を与えるシロアリが3種類存在します。それが、
・ヤマトシロアリ
・イエシロアリ
・アメリカカンザイシロアリ(カンザイシロアリ)
です。
今回その中のイエシロアリのことです。
日本では一部の地域にしか生息しないものの、
世界のシロアリの中で最も被害を激しく受けやすいのがイエシロアリです。
ヤマトシロアリと大きく違うのが、自分自身で水を運ぶ能力があるということ。
この違いによって、次のような被害がもたらされます。
建物だけでなく、樹木にも被害
イエシロアリは、建築物だけでなく、切株、樹幹などにも巣を作り、樹木を食い荒らし、
倒木や腐朽の原因となることがあります。
固定の巣から蟻道を広げて周辺の建物や樹木に被害が拡大
ヤマトシロアリとは違い、塊上の固定の巣を作り、行動範囲を広げることも特徴です。
最初の巣を起点に、蟻道を作ってさらに周りの建物や樹木に次々と営巣し被害を拡大させます。
巣から100m以上蟻道を延ばした記録もあるほどです。
乾燥した小屋などでも湿らせて建物全体に被害

水を運ぶ能力があるイエシロアリは乾燥した建物でも、
自分であえて湿らせることによって木材を食べやすくする習性があります。
ヤマトシロアリのように湿った場所だけに限定されず、放っておくと建物全体が被害にあう場合があります。
元々低温には弱い種類のため、日本ではごく一部の地域にしか生息していませんでしたが、
近年の温暖化の影響で生息範囲が徐々に拡大しているといわれています。

もっとも一般の方でもわかりやすく、大きく違うのが羽アリの発生時期。
生殖時期が異なり、ヤマトシロアリが4~5月に対して、イエシロアリは7月ごろに羽アリが大量発生します。
行動的な違いは、イエシロアリの兵アリは危険を感じると額腺から白い粘液が分泌されます。

投稿:haraguchi
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